全米No1ヒット曲を集めた前作『The Ones』が日本だけで350万枚を越えるビッグセールスを記録した人気者マライア・キャリーの、20世紀最後を飾るオリジナルアルバム『RAINBOW』は、アトランタのヒットメイカー、ジャーメイン・デュプリを除き、初の共同プロデューサーや共演者をずらり起用した話題作だ。マライアの21世紀を占う意味でも未来的なブレインが興味深い。
複数の曲をプロデュースしているジミー・ジャム&テリー・ルイスは、一連のジャネット・ジャクソンの作品で有名ですよね。
彼らが大好きだったの。昔から好きな曲が沢山あったわけ。特にSOSバンドの曲が大好きで、ステージで(同バンドの)ジャスト・ビー・グッド・トゥ・ミー』を歌ったりしていた。アーティストとしても才能があるし、ソングライターとしても人気があるから、今回一緒にやってみる価値は大だと思ったわ。「キャント・テイク・ザット・アウェイ(Mariah's Theme)」では、生のストリングスアレンジを取り入れるなど、非常に満足出来る内容になっている
「Mariah's Theme」というサブタイトルを付けた理由は?
とってもスピリチュアルなものを感じたからなの。大人から子供まで誰の心にも染みとおるような曲だわ。心の糧になるようなものを持っていれば、いじめられたり、仲間はずれにされたりしても、自分で立ち直ることが出来るじゃない。それに、自分自身のためにも、気分を盛り上げたり、気持ちよくなれるメッセージを込めた曲が欲しかったというのもあった。今の生活の中で、戦わなくてはならないことに直面した時に、励ましてくれる何かがね。それから、かねがね自分のテーマ曲が欲しいとも思っていたから、すごく気合いが入ってるのよ。この曲の私のヴォーカルは、歌っている私も、聴いてくれる人にとっても、励みになるスタイルになっている。
この曲はあなたとヒットメイカーのダイアン・ウォーレン(トニー・ブラクストンやホイットニー・ヒューストン等のヒット曲でおなじみ)との共作ですね。
とっても面白い人だったわ。この曲に関していえば、ヴォーカルの部分とか即興部分などほとんど出来た段階でダイアンの所に行ったの。そして、彼女のピアノに合わせて私が歌ったわけ。ピアノが上手な人だから、私がどういう作品にしたいか説明しながら、ブリッジの部分を一緒に作ったのね。本当は歌や即興部分も彼女にやってほしかったんだけど…・・。ダイアンが多くの人たちにいたヒット曲や名曲は独特のスタイルだけど、この曲は私のテイストになっているのが違うと思う。ただ、ダイアンはめったに他のアーティストと共作しないし、自分のキャリアにすごくプライドを持っているわ。とってもパワフルで他人を寄せ付けない面もあるけど、私は自分のためにピアノを弾いてくれる人なら、誰とでも共作出来るタイプなのね。
「ブリス」という曲もジャム&ルイスのプロデュース作品ですよね。あなたらしいりリカルな高音がたっぷり聴けますね。
あんなに高音を使ったのは、私にとっても珍しいことよ。ジャム&ルイスにとっても異色作だったらしいわ。私が自分の高音の可能性に気付いたのは、ラジオで聴いたミニー・リパートン(全米No1ヒット「ラヴィング・ユー」で有名)の曲がきっかけ。それに乗せて真似したり即興で歌っていたりしているうちに、今のように高音の部分などをコントロール出来るようになったのよ。
他にもR&Bやヒップ・ホップ界のフレッシュな才能を数多く起用していますね。
ア 別に大物じゃなくてもいいわけ。それにむしろフレッシュな人の方がいいわね。一緒に新しいものを作っていくことが出来るもの。日本のファンの皆さんがこのアルバムを気に入ってくれることを願っているわ。